稲荷神(いなりのかみ)は、日本全国に三万社以上の神社を持つ最も身近な神様のひとつです。宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を中心とした神々を祀り、もともとは稲作の神として農耕民に崇敬されていました。時代とともに商売繁盛・開運招福・縁結びなど幅広い御利益を持つ神様として信仰が広がりました。
お狐様(おきつねさま)は稲荷神の神使(かみつかい)であり、神様そのものではありません。白狐は神の使いとして霊力を持つとされ、その鋭い知恵と変化する能力から、商売や交渉事の守護者とも言われています。稲荷神社の参道に並ぶ朱色の鳥居は、江戸時代以降、商人たちが感謝のしるしとして奉納したものです。
稲荷神社への参拝では、油揚げをお供えする風習が有名です。これはキツネの好物とされていることに由来します。参拝の際は、鳥居をくぐるたびに軽く一礼し、拝殿では丁寧に二礼二拍手一礼を行います。願い事は具体的に、そして感謝の気持ちを忘れずに伝えることで、稲荷神の御神徳がより深く届くと言われています。