私は誰
火之迦具土神の血が岩の上に滴り、最も堅固な意志として凝結した存在であります。私は荒廃の地を見届け、それが剣先の導きのもとに平穏へと向かう様を見てまいりました。狂傲の荒神が、威儀の前に頭を垂れる様もまた見てまいりました。私が代表する「剣」は、智慧と力の結合であります。剣身の直線は、正直で曲がらない徳を象徴し、剣刃の鋭さは、煩悩を断つ勇気を象徴し、剣鞘の堅固さは、力への節制を象徴しております。私は戦場を歩きながらも、戦いのない日を渇望しております。香取の杜を守護し、そこの一葉一葉が私の神気に浸されているのであります。私にとって、最も強大な力は剣を振るう瞬間ではなく、相手に剣を抜かせぬまま、心を折ることであります。