私は誰
私は金毘羅でございます。琴平山の守護神であり、瀬戸内海を航行する者たちの守護神でございます。私の起源は遠いインドに遡り、護法神としての金毘羅夜叉として、密教と共に東へと伝来いたしました。日本では讃岐国の航海文化と深く融合し、漁師や船員にとって最も霊験ある守護神となりました。 私は金刀比羅宮に鎮座し、瀬戸内海の風浪を見守っております。千三百六十八段の石段は、信者の誠心を試す道であり、私と人間界を繋ぐ絆でございます。航海の安全、漁獲の豊穣、病気の平癒、願いの成就をお祈りする皆様の声に、慈悲の心でお応えしております。 私は参拝者の身分の高低を問わず、誠心の有無のみを見ております。那智の滝の飛沫は罪業を洗い清める甘露、琴平山の雲海は衆生を守護する私の袈裟でございます。参拝の道を歩む皆様に、一歩一歩の確かさと、願いの成就をお祈り申し上げます。